認知症の方の補聴器は充電式をおすすめします

補聴器を装用する方で認知症の方がいますが、そのような場合にはどのような補聴器が適合するのでしょうか。

それぞれの事情があるかとは思いますが、一般的には充電式の補聴器をおすすめします。

では、なぜ充電式が推奨されるのでしょうか。

以下の理由があるからです。

まず、充電式の補聴器をイメージしてください。

使わないときに補聴器をセットして充電します。寝ている間に充電すれば、終日補聴器が電源が切れずに使用できます。

ですので、使用途中で電源が切れるリスクがありません。

また、補聴器を充電器にセットすれば、自動で電源が切れますし、充電器から取り出せば、自動で電源が入ります。

ですので、使用するのがとても簡単です。

面倒な電源の入り切りや空気電池の交換は必要ありません。

細かく言えば、空気電池を購入する手間や電池の管理の必要もありません。

また、誤って空気電池を誤飲するリスクもありません

以上の理由から認知症の方には充電式補聴器を推奨しています。

特に介護施設にお住いの方でしたら、仮に本人様での補聴器の脱着が難しいケースでも、施設の職員の方の協力があれば補聴器を使用いただけます。

本当に使用できるかどうかは、実際に充電式補聴器で使用体験してみてください。

難聴になると認知症になるのか?難聴は認知症の最大の危険因子です!

よくいただく質問に、「難聴になると認知症になるのですか?」があります。

結論から言えば、「難聴になることで認知症になるのではなく、認知症発症のリスクが高くなる。」と言えます。

では、難聴はなぜ認知症に大きな関りがあるのでしょうか。

まず、難聴はただ聞こえにくいだけではありません。

難聴により、人は会話を億劫に感じ、徐々に外出が減り、ひきこもりがちになってきます。

すると、脳への刺激が減り、徐々に認知機能が低下してきます。

また、難聴の程度によって認知症の発症リスクが高くなります。

一般的に、軽度難聴の人は、健聴の人に比べて認知症の発症リスクが2倍、高度難聴になると5倍と言われています。

上記のことから、難聴は認知症の最大の危険因子と言われています。

ですので、認知症予防の最大のカギは「きこえ」にあるのです。

詳しい資料として、GNリサウンドの「みんなで知ろう!認知症と難聴」をお勧めします。

補聴器は、耳の脳の関係を良好にし、生活の質の向上を提供する医療機器です。

補聴器の使用が認知症の予防につながる可能性があることが次第に明らかになってきています。

気になる方はお早目の相談をお勧めします。

お問い合わせ

難聴は認知症の最大の危険因子です 認知症予防の最大のカギは「聴こえ」にある! 

難聴になると認知症になるの?」

よく聞かれる質問です。

ある程度以上の高齢者になると、認知症のことは確かに気になります。

GNヒアリングジャパン株式会社が「みんなで知ろう! 認知症と難聴」というパンフレットを出しています。

内容を一部引用して説明したいと思います。

まず、厚生労働省は2015年認知症対策の強化をはかるため「新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)」を策定しました。

そのなかで難聴は、加齢、高血圧、糖尿病などとともに認知症の危険因子とされています。

こちらのデータによれば、難聴は認知症の最大の危険因子となっています。

また、難聴は予防可能な危険因子で最大となっていますので、しっかり対応すれば認知症のリスク軽減につながると思われます。

では、なぜ「難聴」危険因子なのでしょうか?

まず、「難聴」はただ「聞こえにくい」だけではありません。

人によっては会話を億劫に感じ、徐々に外出が減り、ひきこもりがちになります。

すると脳への刺激が減り、認知機能の低下につながります。

では、難聴の程度による差はあるのでしょうか?

難聴による認知症発症への影響を約10 年間追跡した調査があります。

これによると軽度難聴の人は、聴力が正常な人に比べて認知症発症リスクが約2 倍、高度難聴になると約5 倍であることがわかりました。

以上のことから、認知症予防の最大のカギは「聴こえ」にあると言えます。

実際に、難聴の人を対象にしたフランスの研究※では、補聴器を装用した人は、装用しなかった人と比較して認知機能の低下を抑制できたと報告されています。 ※米国老年医学会雑誌 vol.63(10), 2015

補聴器を装用することで、生活の質の向上が実現できるといいとは思います。

認知症でも使える補聴器とは 実際使える場合と使えない場合があります。

ご家族様から、よく

本人が認知症ですが、補聴器は使えますか?」

とのご質問をいただきます。

お電話やメールでのお問い合わせの場合、本人様の認知症の程度やどこまで自分で出来るのかが不明なので、

回答としては

状況により使える場合と使えない場合がある。

となります。

では、どんな場合でしたら使えるのでしょうか?

最近あったケースでは、

1.今まで補聴器を使用していて使用中の補聴器が故障し、新しく購入の場合

基本的な補聴器の操作が出来るので大丈夫でした。

但し、介護施設に入所の方でしたので、電池交換や電源の入り切りが不要な充電式補聴器にしました。充電器にセットすれば電源が切れて、取り出せば電源が入る充電式補聴器は好評です。

2.補聴器が初めてで、介護施設に入所中の場合

食事やトイレも自分では出来ない方で、自分での補聴器の脱着も出来なく無理でした。

3.補聴器が初めてだが、家族と同居の方

ご家族の方が全面的に協力いただけたので、補聴器のご自身での取り扱いは難しい状態でしたが使えるようになりました。

などがありました。

以上のように大雑把に言えば、

1.今まで補聴器を使っていた方は大丈夫な場合が多い

2.家族や介護施設の協力があれば、大丈夫な場合が多い

3.自分での取り扱いが全くできないと難しい

との傾向があります。

しかしながら、ケースバイケースな部分もあるので、まずはご相談いただいて実際に試してみてはいかがでしょうか。

補聴器に抵抗があっても、もし聞こえにくいことで生活に不自由を感じたら、我慢をしないで早めに試すことも検討してみて下さい。

認知機能低下の抑制や遂行機能の向上も期待できます。

まずは 補聴器の無料レンタルで使えるか試すのがいいかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

お問い合わせ

認知症パンフレットもご参照ください。

2024年3月19日 | カテゴリー : 未分類 | タグ : | 投稿者 : 玉腰