認知症でも補聴器は使える?
ご家族様から、よく「本人が認知症ですが、補聴器は使えますか?」とのご質問をいただきます。
お電話やメールでのお問い合わせの場合、本人様の認知症や難聴の程度・どこまで自分で出来るのかが不明なので、
回答としては
「状況により使える場合と使えない場合がある。」
となります。
認知症でも補聴器が使えるケースは?
では、実際にどんな場合でしたら使えるのでしょうか?
最近あったケースでは、
1.今まで補聴器を使用していて使用中の補聴器が故障し、新しく購入の場合
基本的な補聴器の操作が出来るので大丈夫でした。
但し、介護施設に入所の方でしたので、電池交換や電源の入り切りが不要な充電式補聴器にしました。充電器にセットすれば電源が切れて、取り出せば電源が入る充電式補聴器は好評です。
2.補聴器が初めてで、介護施設に入所中の場合
食事やトイレも自分では出来ない方で、自分での補聴器の脱着も出来なく無理でした。
3.補聴器が初めてだが、家族と同居の方
ご家族の方が全面的に協力いただけたので、補聴器のご自身での取り扱いは難しい状態でしたが使えるようになりました。
などがありました。
結論 補聴器が使えるケース
以上のように
1.今まで補聴器を使っていた方は大丈夫な場合が多い。
2.家族や介護施設の協力があれば、大丈夫な場合が多い。
3.自分での取り扱いが全くできないと難しい。
との傾向があります。
しかしながら、ケースバイケースな部分もあるので、まずはご相談いただいて実際に試してみてはいかがでしょうか。補聴器を選ぶ際には扱いやすく装用しやすい器種を選ぶことが大切です。
認知症の方におすすめの補聴器
おすすめの補聴器としては、充電式耳かけ型補聴器が挙げられます。
面倒な空気電池の交換・購入がなく、電源の入り切りも充電器から補聴器を取り出せば電源が入り、充電器に収納すれば自動で電源が切れてとても簡単に使えます。
加えて、補聴器の紛失対策も重要です。
小さな器械なので、外出時にうっかり置き忘れたり、落としたりする場合もあります。高額な商品なので、紛失するとかなりダメージを受けます。
出来れば紛失保証がある補聴器をおすすめします。詳しくは大阪補聴器センターブログ記事「 補聴器の紛失保証ならリサウンド補聴器がおすすめです」を参照ください。
大切なこと
また、補聴器の装用意欲も重要です。本人が着けたくないのに無理やり着けさせてもうまくいかない可能性があります。補聴器に抵抗があっても、もし聞こえにくいことで生活に不自由を感じたら、我慢をしないで早めに試すことも検討してみて下さい。
会話をしたり、聞くということは認知症の改善にも関わりがあるといわれています。もし、耳が遠くなっているという自覚があったり実際に難聴であると医師に診断された場合は早期の補聴器装用が望ましいです。難聴があると認知機能の一部である「知識力」と「情報処理のスピード」が低下しやすいと言われています。
補聴器は認知機能低下の抑制や遂行機能の向上も期待できます。
まずは 補聴器の無料レンタルで使えるか試すのがいいかと思います。
認知症パンフレットもご参照ください。