シグニア補聴器が2021年6月に発売した「Motion X」シリーズですが、従来は電池式しかなかった重度難聴用耳かけ型補聴器に、遂に充電式補聴器が登場しました。

「電池の交換が面倒」「電源の入り切りが面倒」と思っていた重度難聴補聴器ユーザーには朗報ですね。
また、充電器には除菌・乾燥機能が搭載され、4時間のフル充電で61時間も使用できるのも魅力的です。
価格は1台194,000円からと電池代のことを考慮すればかなりお手頃な価格になっています。
シグニア補聴器が2021年6月に発売した「Motion X」シリーズですが、従来は電池式しかなかった重度難聴用耳かけ型補聴器に、遂に充電式補聴器が登場しました。
「電池の交換が面倒」「電源の入り切りが面倒」と思っていた重度難聴補聴器ユーザーには朗報ですね。
また、充電器には除菌・乾燥機能が搭載され、4時間のフル充電で61時間も使用できるのも魅力的です。
価格は1台194,000円からと電池代のことを考慮すればかなりお手頃な価格になっています。
一般的に高度・重度難聴の方の補聴器の調整は難しいと言われています。
それは、なぜでしょうか?
こんな原因が考えられます。
・高い利得を必要とするので、ハウリングが起こりやすい。
当然のことですが、利得を上げれば上げるほどハウリングは起こりやすくなります。特にハウリングが起こりやすい高音域の利得が上げられないことがあります。
・語音弁別能が低い場合が多い。
語音弁別能が低いと補聴器では効果が出ない場合もあります。
・ダイナミックレンジが狭い場合が多い。
利得を上げると響きやすく、また利得を下げると聞き取りにくい傾向にあります。
・周りが騒がしいと会話の聞き取りが困難になりやすい。
高度・重度難聴レベルになると、騒がしい場所での聞き取りが苦手になります。
以上のことを踏まえて、具体的にどのような調整が有効になるのでしょうか。
いろいろな視点はあるとは思いますが、以下の方法が有効ではないかと思います。
・両耳装用
片耳で補聴器を装用しているのなら、両耳での使用が好ましいです。
・リニア増幅
最近のデジタル補聴器は殆どがノンリニア増幅を採用していますが、リニア増幅の方が合う場合があります。
・ワイヤレス機器の活用
ワイヤレスで電話音声やテレビ音声を聞くことで効果がある場合があります。ワイヤレスマイクの活用も有効です。
・人工内耳
場合により人工内耳も選択肢の一つになります。
よくある質問ですが、「補聴器はどれくらいの聴力になったら使うのですか?」の質問をよくいただきます。
まず、難聴の程度と聴力ですが、WHO(世界保健機関)の分類で説明すると
・軽度難聴 平均聴力26~40デシベル 1Mの距離で話した声が聞こえる
・中等度難聴 平均聴力41~60デシベル 1Mの距離で話した大きな声が聞こえる
・高度難聴 平均聴力61~80デシベル 耳に向かって張り上げた声のいくらかを聞くことが出来る
・重度難聴 平均聴力81デシベル以上 張り上げた声も聞こえない
が大まかな難聴と聴力の目安です。
一般的に若い方であれば、軽度難聴くらいから補聴器を使う方もいらっしゃいますが、高齢者の場合は聞こえなくてもなんとか済んでしまうことも多いので中等度難聴くらいから使う方が多いです。
もちろん聴力測定の結果と本人様が感じる困難の程度やつらさは必ずしも一致しません。しかし、補聴器の適合の基準は聴力ですので、まずは一度ご自身の聴力を知ってみることも大切だと思います。