冬は補聴器の電池も持ちが悪くなります

段々と寒くなると、

「新しい電池を入れたが、補聴器が聞こえない!」

「以前より電池寿命が短くなった!」

などのお声が増えてきます。

実際に補聴器が故障しているケースもあるのですが、冬の寒さが原因のケースも多いのです。

分かりやすくまとめた画像があります。

まず、低い温度ですが、手のひらで温めることで改善する場合があります。

乾燥については、面倒ではありますが、乾燥ケースに空気電池を入れないことで改善します。

二酸化炭素については、部屋の換気をこまめにすることで改善します。

また、最近増えている充電式補聴器も寒さには弱いです。

補聴器が充電できない、音が出ていない、充電器のランプが点滅しているなどの症状が出ている場合は、手のひらなどを使い、体温で補聴器(充電池)を温めてからご使用ください。

補聴器用空気電池不要の時代になるかも

現在の補聴器は「空気電池」を使用しています。

しかし、来年からはリチウムイオン電池など充電式の電池を使用した補聴器が本格的に登場しますし、ウエアラブル機器に導入される新しい技術が補聴器にも応用される見込みです。

補聴器も広い意味では「ウエアラブル機器」の一種ですが、そのウエアラブル機器に必要な電気を上手にまかなう研究が活発化してきています。

研究例を挙げますと、

1.熱電発電

熱を電気に変えます。人の体温と外気温の温度差を利用して発電します。

2.振動発電

身の回りの僅かな揺れから電気を作ります。歩行時の振動などで発電できます。

3.無線での給電

数メートル離れた場所からでも電気が送れます。ミリ波を通じてアンテナから充電できます。

長時間安定して電源が確保できれば、突然の電池切れで補聴器が聞こえなくなる心配もありませんし、電池購入の手間も無くなります。

いずれにしても、近い将来には補聴器は自ら発電し充電する機器になるかもしれませんね。

補聴器の電池があるのか無いのか外見で分かる方法

補聴器に使用している空気電池ですが、外見ではまだ使えるのかそうでないのかは分かりません。電池チェッカーなどで調べれば、まだ使えるかどうかは分かりますが、面倒です。

お客様の声で

「電池があるのかないのか分かりやすい仕組みは無いのか?」

「聞こえないと本人が言っているが、単に電池が無くなっているだけだった。」

「本人が電池が切れていることに気付かず装用している。」

などのお声があります。

そのようなお声にお応えして開発されたのが、シーメンス補聴器のSPシリーズに採用されたLEDライトです。

シーメンス補聴器SPシリーズ画像の矢印部分にLEDライトがあり、電池が使える時は赤く点灯し、電池が使えない場合には何も点灯しません。

つまり、LEDライトが点灯している間は普通に使用できることになります。

当店取扱メーカーでは上記シリーズのみがLEDライトを採用していますので、電池のことでお困りのケースにはSPシリーズを提案しています。

但し、SPシリーズは高度・重度難聴向けの機種ですし、大きさも気になるところです。

標準型耳かけ型や耳あな型でLEDライトの採用が望まれますが、なかなか難しいのが現状です。

ですので、現状の対策としては、

「装用時に補聴器を手で握ってピーピー音がするかどうか。」

「スマートスタートの音が最初に聞こえるか。」

などで電池があるのか確認して装用してみてください。

 

空気電池の交換は慎重にしましょう

昨日にこんなケースがありました。

「補聴器が全然聞こえなくなった!」と言われ訪問して確認すると、単純に空気電池を逆向きに入れていて補聴器が作動していないだけでした。

一部メーカーでは空気電池の向きが逆でも使える製品もありますが、通常は電池を逆向きに入れると補聴器は作動しません。また、無理に逆向きで電池を入れると、電池ケースが破損したり電池が取り出せなくなったり故障の原因となります。

今回の訪問のケースでは、以前は正しく電池を入れていた方が突然取り扱いが出来なくなりました。ですから、これからは施設の方が電池を管理し交換していただけるようお願いしました。幸いにして代わりに補聴器を管理される方がいましたが、一人暮らしの方ですと困ります。

電池交換が苦手な方には、スマホや携帯電話みたいに気軽に充電できる製品の登場が望まれますが、まだ先の話となりそうです。目立たないことや小さいことを重視した補聴器の開発も大切ですが、取扱や電池交換でより使いやすい補聴器の登場を期待しています。

冬場は空気電池寿命が短くなります。

いつも冬場になると「電池の持ちが悪くなった」「新しい電池を入れたのに早くなくなる」などのお声を頂きます。本当に補聴器が故障してそうなっているケースもありますが、多くは「使用環境の乾燥と二酸化炭素」が原因となっています。

社団法人電池工業会の資料によりますと、空気が乾燥する冬場に、暖房器具を使用した際に換気を十分に行わないと空気電池の寿命は短くなるそうです。

空気電池

補聴器乾燥ケースに電池を入れて保管した場合と冬の乾燥時期に換気の悪い状態で使用した場合では補聴器の空気電池寿命は通常の5~6割程度まで短くなります。

春になれば改善するとか、空気電池を乾燥ケースに入れないなどすれば改善するのでしたら、補聴器の故障とは違うということです。

お店によっては電池寿命が短くなると、直ぐに「補聴器が故障しています」「もう補聴器の寿命です」などと言う店もあるようですので注意が必要です。