新型コロナウイルス感染症で聴力に障害は出るのでしょうか?

新型コロナウイルス感染症で色々な後遺症があるとの報道があります。

まだまだ検証される症例が少ないのもあり、一体どの程度のリスクがあるか不明なのは否めません。

しかし、聴覚に関してはイギリスでの研究結果が発表されました。

「英マンチェスター大学の聴覚学の専門家は、新型コロナウイルス感染者の一部が回復して退院後、聴力の悪化や耳鳴りが長期間続く障害を報告したとの研究結果を公表しました。」

「今回の研究は、感染して入院し、退院してから8週間経過した成人の121人を対象に調査。聴力上の障害の有無を尋ねたところ、8人が悪化を、別の8人が外部要因には起因しない耳鳴りの発生を認めたという。」

つまり、新型コロナウイルス感染者の約13%が何らかの聴覚での後遺症があったことになります。

「同大の聴覚学の教授は、科学者は既に、はしか、おたふく風邪や髄膜炎などの他のウイルスも聴力の喪失を生じさせる可能性があるほか、新型コロナウイルスの場合は脳の情報の出し入れに関与する神経を損なう可能性があることを把握していると説明しています。」

「理論的には新型コロナウイルスが中耳や内耳にある蝸牛を含む聴覚系システムの一部に問題を起こすこともあり得ると分析した。」

以上のことから、新型コロナウイルス感染症で聴力に障害が残るリスクがあると言えると思います。

聴力の低下が及ぼす様々な影響とは

9月15日が敬老の日なので、業界としては様々な販促活動を行っています。ですから今の時期は補聴器や集音器の広告を目にする機会が多いかと思います。

普段あまり意識しなかった「聞こえ」のことを考える契機としての宣伝広告かもしれませんが、聴力の低下は個人のライフスタイルにおいて様々な影響を及ぼしています。

例えば、聴力が衰えると次第に会話が困難になってきます。聞き間違える頻度が増えたり、何度も聞き返したり、よく分からないまま返事をしたりしていると、次第に自信がなくなって来て後ろ向きな考え方や生き方になってくる傾向にあります。

聴力の低下が及ぼす主な影響としては以下のことが挙げられます。

・会話の聞き取りの低下

・他人とのコミュニケーションの低下

・注意力の低下

・記憶力の低下

・探究心の低下

・職務効率の減退

・イライラ、ストレス、憂鬱などの精神的な不安定

・引きこもりや社会的な孤立化

・他人からの認識、関心の低下

などが挙げられます。

難聴は決して軽視していいものではなく、早めの対策が必要です。

毎日を活き活きと暮らす為には対策が必要です。まずは専門家にご気軽にご相談下さい。

 

聴力の目安と難聴

よくある質問ですが、「補聴器はどれくらいの聴力になったら使うのですか?」の質問をよくいただきます。

まず、難聴の程度と聴力ですが、WHO(世界保健機関)の分類で説明すると

・軽度難聴 平均聴力26~40デシベル 1Mの距離で話したが聞こえる

・中等度難聴 平均聴力41~60デシベル 1Mの距離で話した大きな声が聞こえる

・高度難聴 平均聴力61~80デシベル 耳に向かって張り上げた声のいくらかを聞くことが出来る

・重度難聴 平均聴力81デシベル以上 張り上げた声も聞こえない

が大まかな難聴と聴力の目安です。

一般的に若い方であれば、軽度難聴くらいから補聴器を使う方もいらっしゃいますが、高齢者の場合は聞こえなくてもなんとか済んでしまうことも多いので中等度難聴くらいから使う方が多いです。

もちろん聴力測定の結果と本人様が感じる困難の程度やつらさは必ずしも一致しません。しかし、補聴器の適合の基準は聴力ですので、まずは一度ご自身の聴力を知ってみることも大切だと思います。